卵巣腫瘍(良性、悪性)
☆卵巣が腫れても、自分では分からない!

《大木医師》
「生理周期によって、卵巣が少し腫れたりするのは良くあることですよね。
逆に、生理周期に関係なく腫れたままだと腫瘍ということになります。
なぜ、卵巣腫瘍は起きるのでしょうか?」
![]()
《倉智院長》 「排卵の時に卵巣表面の傷が付きますね。
その傷を治すため細胞が増えて傷を塞ぎますが、この時に増えすぎる細胞が出てきます。
その結果、卵巣が腫れだします。 これが腫瘍ですね。
卵巣は普通2cmくらいです(人指し指の先程度の大きさ)が、5cm(ピンポン玉大)を超え、
小さくならなくなった場合、腫瘍になってしまったと考えて良いでしょう。
でもまだ、それがガンだというわけではありません。
ほとんどの場合は良性腫瘍で、中に水や粘液を貯めながら徐々に大きくなります。
お祭りの屋台で売っているヨーヨーみたいな感じですね。」

「卵巣の腫れ物は、他の腫れ物と違って気を付けておかないといけない点が、
いくつかありますね。
① 第一に、良性のものが、ある日突然、悪性腫瘍(すなわち癌)に変身すること。
普通は「ほくろ」は一生「ほくろ」ですし、「いぼ」は一生「いぼ」のままです。
しかし、卵巣の腫れ物は変身(ガン化)するので、気を付けないといけません。
5cmを超える腫れ物はガン化の率が上がるとされていますよ。
② 第二に、顕微鏡レベルでのがん検診ができないこと。
子宮がんを始め、がん検診の多くは直接こすって細胞レベルでの判定をします。
しかし、卵巣は骨盤の奥深くにあるので、こすれません。
③ 第三に、これが一番の問題だと思いますが、卵巣は少々腫れても、
たとえ癌であっても、症状が全く出ないこと。
症状が出るときには、十中八九、進行がん(癌性腹膜炎)です。
早期発見できるのは、毎年無症状でも検診を受けに来られる方だけです。
④ 第四に、良性の病気であるハズの子宮内膜症から発生することがあること。
子宮内膜症は良性の病気なのに、しばしば内膜症から癌が発生することが
分かっています。 特に、子宮内膜症で卵巣に古い血が貯まること(チョコレートのう胞)
がありますが、そこから発生するガン(明細胞腺癌や類内膜腺癌)は、
非常に予後の悪い癌なので要注意です。
だから、良性とはいえ子宮内膜症のフォローアップにも細心の注意が必要です。」
![]()
「卵巣がんは本当に怖いね。 まさに“Silent killer(静かなる殺し屋)”ですね。」

≪卵巣がん≫で知っておいて欲しい知識
☆ ここ5年で2倍に増えていること。
☆ 卵巣癌は初期では自覚症状が全く出ないこと。
☆ 初期で見つけるには、無症状でも、経膣超音波検査を含めた
婦人科検診を定期的(1回/年)に受けるのが望ましいこと。
以下の症状がある場合は、必ず婦人科検診に来て下さいね
○下腹部に違和感がある。 おなかが張る感じがする。
○最近急に体重が増えた。
これらは、卵巣がんが進んだ場合に、腫瘍増大、腹水貯留で出てくる症状です。

トップページヘ
どんな病院なの? コンセプトは?
プレ更年期、更年期治療、プラセンタ

婦人科相談室
排卵、生理の【入門編】